環境省、DC脱炭素補助金二次公募 10/16締切
この記事の結論
環境省は9月17日、データセンターの再エネ活用や省CO2設備導入を支援する補助金の二次公募を開始。補助率3分の1、締切は10月16日正午です。
概要:9月17日から10月16日正午まで公募
環境省は2026年9月17日、令和8年度予算「データセンターのゼロエミッション化・地域共生加速化事業」の二次公募を開始したと発表しました。データセンター(DC)の再生可能エネルギー活用などによるゼロエミッション化と地域共生を後押しする補助金で、執行団体は一般社団法人地域循環共生社会連携協会です。
公募期間は2026年9月17日から10月16日正午(必着)までです。申請はデジタル庁の補助金電子申請システム「Jグランツ」で受け付けます。Jグランツの利用には「GビズID」のアカウントが必要で、協会は取得に2週間程度かかるとして早めの取得を呼びかけています。問い合わせは原則メールで、受付期間は9月18日から10月7日17時までです。公募説明会は開かず、説明資料と説明動画で案内するとしています。
DCを新設・改修する事業者や、コンテナ型DCを導入する事業者にとって、締切まで約1か月の短い公募です。
3つの事業区分と補助率・上限額
公募要領によると、対象は次の3区分で、補助率はいずれも3分の1です。
| 区分 | 内容 | 補助率・上限 | 事業期間 |
|---|---|---|---|
| 新設 | 地域の再エネを最大限活用したDCの新設に必要な再エネ・蓄エネ設備と空調設備などの省CO2型設備の導入 | 3分の1。1事業につき3年間で10億円以内、各年度5億円まで | 原則3年度以内 |
| 改修 | 既存DCへの再エネ・蓄エネ設備の導入と、空調設備などの省CO2型設備への改修 | 3分の1。1事業につき2年間で3億円以内、各年度2億円まで | 原則2年度以内 |
| コンテナ | 地域再エネの活用に役立つコンテナ・モジュール型DCなどの導入 | 3分の1。上限3億円 | 単年度 |
いずれの区分も、本年度の補助事業の実施期間は交付決定日から令和9年(2027年)2月28日までです。複数年度の事業は、年度ごとの経費を区分した経費内訳書と実施計画書の提出が前提になります。
主な要件:再エネ比率とPUE
新設では、自家消費型または地産地消型の再エネ発電設備を新たに導入し、そのDCの年間使用電力量の10%以上を供給するか、年間300MWh以上の再エネ電力量を供給することが求められます。新たに導入した再エネ設備などから系統へ電気を逆流させない(逆潮流を行わない)ことも要件です。
改修では再エネ設備の新規導入が必須で、DCの電力使用効率の指標であるPUE(設計値)が1.28以下となる設備導入であることが求められます。PUEは、事業所全体のエネルギー使用量をICT機器のエネルギー使用量で割った値です。コンテナでは、自家消費型または地産地消型の再エネで、そのDCの年間使用電力量の20%以上を供給することが要件です。
審査ではPUEが低い事業に加点があるほか、新設と改修では、対前年度比で従業員の賃金を中小企業は1.5%以上、その他は3%以上引き上げる計画を表明すると加点されます。
GPUサーバーなどICT機器は補助対象外
GPUサーバーへの投資を考える読者が最も注意すべき点は、公募要領が改修とコンテナの区分で、主な補助対象外設備として「ICT機器」を明記していることです。非常用発電設備と、再エネの変動調整以外の目的の蓄電池も対象外です。新設の区分でも、補助対象設備は再エネ設備、再エネの変動調整設備、高効率空調・冷却設備、電力供給設備とその付帯設備に限られており、ICT機器は含まれていません。さらに補助対象外の経費の例として、用地の確保に要する経費や建屋の建設にかかる経費が挙げられています。
つまりこの補助金は、DCの電源・空調・再エネといった設備の脱炭素化を支援するもので、サーバーそのものの購入費を補助するものではありません。GPUサーバーを購入してDCに預けるタイプの投資で、この補助金を使うことは想定されていません。
応募できるのは民間企業、独立行政法人、大学法人、医療法人、社会福祉法人、一般社団法人などです。ファイナンスリースを使う場合はリース事業者を、オンサイトPPAを使う場合はPPA事業者を原則として代表事業者にするなど、共同申請のルールも定められています。
財務面の要件と、申請前に確認したいこと
公募要領は、申請者それぞれに経営の健全性と事業の継続性を求めています。具体的には、提出した決算期の当期純利益が全期間連続で赤字でないこと、直近の決算期で債務超過でないこと、自己資本比率が10%未満でないこと、流動比率が100%未満でないことで、これらのいずれにも該当しないことが条件です。補助事業に必要な資金を確保していることを示す資金繰り表の添付も求められます。
取得した設備は法定耐用年数の期間、補助の目的に沿って使う必要があります。事業完了後は、翌年度から3年間、二酸化炭素削減量の実績などを報告する義務もあります。完了後には補助事業者名やDCの再エネ由来電力率、CO2削減量などを環境省が公表することへの同意も求められます。
締切まで時間が限られるため、応募を検討する事業者は、GビズIDの取得、再エネ比率とPUEの算定根拠、年度ごとの資金計画を先に固めておくと安全です。
よくある質問
環境省のデータセンター補助金の二次公募の締切はいつですか?
2026年10月16日(金)正午必着です。公募は9月17日に始まり、申請はJグランツで受け付けています。
データセンター補助金の補助率と上限はいくらですか?
補助率はいずれの区分も3分の1です。上限は新設が1事業3年間で10億円(各年度5億円)、改修が2年間で3億円(各年度2億円)、コンテナ型が3億円です。
GPUサーバーの購入費はこの補助金の対象になりますか?
なりません。公募要領は改修とコンテナの区分で主な補助対象外設備としてICT機器を明記しており、新設の区分も補助対象設備にICT機器を含めていません。対象はDCの再エネ・蓄エネ設備や空調などの省CO2型設備です。
既存データセンターの改修で求められるPUEはいくつですか?
改修区分では、PUE(設計値)が1.28以下となる設備導入であることが要件です。あわせて再エネ設備の新規導入が必須です。
出典
- 環境省 令和8年度予算「データセンターのゼロエミッション化・地域共生加速化事業」の公募について(二次公募)(2026年9月17日)
- 地域循環共生社会連携協会 令和8年度 データセンター再エネ導入事業 二次公募(2026年9月17日)
- 地域循環共生社会連携協会 公募要領(二次公募)(2026年9月17日)
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